概要
揺籃にも似た世界の中で、魔性の女が微笑んでいる。
私の全ては、たった一度の喫煙で、あの女の手中に収められてしまったのだ。
鴨羽の煙管で煙草を吸うと、どんな煙草も美味く感じる。しかし、この煙管で煙草を吸えば吸うほど、鳥頭になっていくという。
曰く付きの煙管を手にした愛煙家が記す、心を囚える魔性の奇譚。
【魅する首】シリーズ短編第二弾の作品です。
鴨羽の煙管で煙草を吸うと、どんな煙草も美味く感じる。しかし、この煙管で煙草を吸えば吸うほど、鳥頭になっていくという。
曰く付きの煙管を手にした愛煙家が記す、心を囚える魔性の奇譚。
【魅する首】シリーズ短編第二弾の作品です。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!向かう先は鴨と女の居る極楽
鴨羽の煙管で吸う煙草はとても美味い。そのかわり廃人になってしまう。
愛煙家で好奇心が旺盛な男はその煙管に手を出した。
たった一回。それだけで十分だった。彼は煙管の魔性を身をもって知る。
蠱惑的な世界観、幻想的な文体が好みな人にお勧めです。是非読んでみてください。
※以下感想
“鴨”羽だから使用者は“鳥”頭になる。なんてお洒落な文章なんだろうと読み進めていくうちに「戴く頭が…」と対比になっているのだと、文章の重みに気づきました。壊れる頭を救う。なるほどそういう見方もあるのですね。
煙管の虜になった心情を、「あの女」で表現するセンスに目を惹かれました。自分はあの一文で、「煙管」から…続きを読む