戦国時代に富国強兵国家をめざす試み

戦国期を舞台にした小説は、強い兵で周辺の大名や国衆を討ち従えるストーリーが大部分だが、この作品では軍事面で強化を進めると同時に、それを支える経済の発展に力を注ぐ部分が書き込まれている。戦闘シーンも武力より頭脳を使って実利を得るスタイルで、転生物の本領を発揮している。これからもこの方向で進んでいってほしい。ところで越後を豊かな国にするのなら大河津分水や関屋分水、福島潟放水路の建設に関の廃止などにも手をつけるのだろうか。