概要
雨の音って止んでるときに聞こえるんですよね
雨が降っていることには気付いていた。
それでも私は傘を差していなかった。小雨だし。家までもうすぐだし。傘差してると片手が塞がっちゃうし。
しかし家が近づくにつれ、雨脚は強さを増していく。
そうしていよいよ無視できないくらいの本降りとなったが「まあでもここまで濡れちゃったら今更か」とやはり私は傘を差さない。半ば意地になっていた。
この横断歩道を渡ればすぐ家だ。額に貼りついた前髪の隙間から赤信号を睨みつける。
「傘差さないんですか?」
ぱたぱたと叩くような音がして、知らない男の人が隣に立っていた。
雨が止む。
それでも私は傘を差していなかった。小雨だし。家までもうすぐだし。傘差してると片手が塞がっちゃうし。
しかし家が近づくにつれ、雨脚は強さを増していく。
そうしていよいよ無視できないくらいの本降りとなったが「まあでもここまで濡れちゃったら今更か」とやはり私は傘を差さない。半ば意地になっていた。
この横断歩道を渡ればすぐ家だ。額に貼りついた前髪の隙間から赤信号を睨みつける。
「傘差さないんですか?」
ぱたぱたと叩くような音がして、知らない男の人が隣に立っていた。
雨が止む。
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