月の欠片を見つけた彼女、その秘密の楽しみ方とは——?

 「月の欠片を拾った夜」という書き出しで始まる物語。誰よりも先に月が欠けているのに気づいた主人公は、その欠片を拾って彼女だけの秘密にしてしまいます。

 世界中が欠けた月に驚いて、やがて慣れていく中、その秘密を知っているのは彼女と夜そのものだけ。

 彼女はその欠片をどうしたのでしょう? そして欠けてしまった月はどうなるのか? ぜひ読んで確かめてみていただきたいです。

 同じ書き出しで物語を書いてみよう、という企画に寄せて書かれた作品ですが、ひとつのフレーズから、こんなに素敵な物語を紡げるのは本当にすごいなあと、改めて日本語の持つの美しさと多様さを感じることのできたお話でした。

 おすすめです!