だって、お金が好きだから

作者 まぁじんこぉる

853

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★★★ Excellent!!!

本作で描かれる物語は、戦争で荒廃したシルヴァン王国まで復興の資材たる材木を輸送する、可憐な面差しをした妙齢の女商人リツと、その護衛たる元騎士タルワールの、わずか数日の旅です。
ところによっては、冒険者なり何なりが成り上がるまでに引き受けたささやかな依頼、物語のワンステップくらいのエピソードとして終わってしまいそうな筋立てですが、本作におけるこの輸送は、言わば「旅を始めるまでに積まれたもの」の、その結果。

地政学・先物取引・信用取引・金融エトセトラ。

作中世界における、現代のそれをモデルとした「経済」「政治」の有様が複雑に絡み合い、「いかにしてその状況が組み上がったか」「なぜ材木の売買が儲けに繋がるのか」「そこにいかなる利益と損失が発生し、陰謀が張り巡らされる理由となったのか」――といった分厚い下地が形作られたそのうえに、前述の「材木を運ぶ旅の物語」という短い日々の中での、キャラクター同士の交流、人間模様が描き出されています。

知識がなければ書けない物語です。
知識に裏打ちされていることと物語が面白くあることは必ずしもイコールではありませんが、本作の筋立ては、知識なくして成り立たない、仮にそれなしで成り立ったとしても上滑りする陳腐なものとなりかねない、そうした類のしろものです。
知識に裏打ちされることと物語が面白くあることはイコールではないと先に言いましたが、それでもやはり、知識の裏打ちによって成立する物語の面白さというものは確かにあるのです。
本作は、そうした物語のひとつであるでしょう。

そして、それらのうえに組み上がる、目の前の事象すべてを商機として見定めんとする冷徹な合理性と、自身にとっての最大利益を希求する貪欲さ。
それらを下敷きにしながら上澄みのように描かれる当たり前の人間らしい情や脆さ、商人としての顔とは裏腹の少女のようなもの慣れなさと、見ようによっては… 続きを読む

★★★ Excellent!!!

国家を巻き込み商業ギルドを震撼させる罠がそこにはあった。
この異色のファンタジーの戦場は政と商の盤上、商売上の何気ない一言が呪文のように現実に甚大な影響を与える世界。
可愛い顔をした妙齢の女性リツは、しかしそんな麗らかな外見を他所に、大きな商取引に出る。
命を狙われるほどのひりついた駆け引き。交わされる不穏な言葉。
そんな彼女に付き添う騎士タルワール。その腕のほどは、読み進めて行けば自然と分かります。
徐々に気持ちが通い、認め合い、なのに互いに何かを隠している、そんな緊張感が漂う旅路。
読み進めるうちに引っかかりを感じていた部分から大きな舞台裏の世界が垣間見え、やがて読者の想定を上回る大きな筋書きが開示され、引きずり込まれるでしょう。

森を通って、木材を売りに行きます!本作はその3日間の商いと陰謀の物語。
旅路で手料理を振る舞ったり、相手の言動に心をときめかしたり、意地をはってみたり、淡い恋心が生まれたり。
ミステリーのような伏線に満ちたプロット、難解な用語や概念には作者様の丁寧な説明がついて賢くなれて。
普段は縁遠い中東ベースの料理や美術品の描写が読者を楽しませてくれます。

知的な商の駆け引きと、純な少女の恋模様が同居する本作、興味をもたれたら、手に取って見てはいかがでしょう?

★★★ Excellent!!!

いやぁ、タイトルは分かりやすい方が良いという話は良く聞きますが、この作品は単純明快なタイトルに対して、内容があまりにも本格的過ぎてビックリします!!!そして展開がゆっくりめで一個一個詳しく解説して貰えます。

異世界というファンタジーな舞台で、ガッチガチの経済をやる。個人的には、商売部分の説明はちょっと難し過ぎましたが、理解しきれなくても面白いので大丈夫です!!
商売に関しては滅茶苦茶強くて強かで賢い主人公が、恋愛部分で初々しい反応をする所やオオカミに襲われて怯える所のギャップがとても良いです!!

★★★ Excellent!!!

とても面白いです。
取材と知識に裏付けされたことがわかる、しっかりとした世界観や設定が特に素敵でした。
主人公の女の子のキャラも、かわいいながらも抜け目ない感じがとても良くて好きになれます。
商人としての考察や取引での駆け引きも、読んでいて楽しいです!
まだ読んでる途中ですが、ぜひ応援したい作品と思い、先に評価をつけさせていただきました。
これから、ゆっくり楽しく読み進めていきたいと思います

★★★ Excellent!!!

主人公にとっての商魂とは、言い換えれば、その世界をどう理解し、どう関わるかという切実なものでもある。恐らくは、たくましくあろうとしているのだろうが、可憐な恋心を有する女性でもある。果たして?

ところどころに、はさまる蘊蓄もまた楽しい!

★★★ Excellent!!!

可愛さと知性と度胸でビッグディールを成立させるべく頑張る主人公は生まれながらの商人と思いきや実はもう一つの顔がありました。戦闘が苦手で護衛を雇うのですが、これがまたイケメンで強い。ラブコメあり、アクションあり、ミステリー要素ありでさくさく読めます。ファンタジー世界の商取引や主人公達を取り巻く状況を通して現実世界の金融・経済・地政学にも興味を抱かせる深いお話でした。是非、読んでみてください。お勧めです。

★★★ Excellent!!!

名の知れた女旅商人リツと護衛のタルワールの冒険譚です。

しかし普通のファンタジーのようにモンスター退治や危険なダンジョンがメインというわけではなくお金、すなわち経済の仕組みを重きをおいて冒険が進みます。

貿易や先物取引、契約の駆け引きなどお金に関するスリルやワクワクが詰まっています。
内容が少し難しめところもありますが、そのぶん文章は読みやすく、解説を入れるなど上手に工夫して書かれています。

経済は人の生活において切っては離せないもの。
その経済の知識が楽しみながら学べます。

流行りばかりあふれがちですが、こういったファンタジー小説と出会えるのもネット小説の醍醐味だと思います。

内容が一風変わっている優れたファンタジーをお探しの方には、ぜひオススメです!

★★★ Excellent!!!

 読者諸兄姉の諸君、御機嫌よう。
 今回御紹介する作品は『異世界ファンタジー』となっているが、モンスターや異能は一切出て来ない。
 だが御安心を。
 本作の主戦場は、商人達が繰り広げる頭脳戦にあり!

 ウェブ小説では、商品売買を主軸とした物語など先ず御目に掛かれないだろう。
 その珍しい本作であるが、専門的な知識は一切不要だ。
 度量衡の単位は現代のものに置き換え解り易くされているし、ストーリー展開と共に詳しい解説も入る。
 恋に恋する女性主人公なので、御堅い雰囲気もまるで無し。
 かと云って描写が雑なわけではなく、商人達の繰り広げる闘いは読みごたえたっぷり。
 おまけに地政学、宝石などの知識も身に付くとあっては、自らも作品を執筆されている読者諸兄姉にとって大変益があるのではなかろうか。
 そして本作を読了後は、一端のコンゲームを描ける様になっている事だろう。



※前回のレビューの続き


 よしっ!
 サントリーの『白角・期間限定復刻版』の価格調査を終えたぞ。
 自分が買った時は確か、税込価格1400円ぐらいだったよな。
 それが今じゃ、税込価格3000円以上になっているじゃありませんか!
 グッヒヒヒヒヒヒ……これは笑いが止まらん。
 確か……近所のコンビニなんかにまだ置いてあった気がする。
 それを買い占め一定期間寝かせて値段を吊り上げ、そして転売で大儲けだ~~~~~~~‼
 と云う事で、先ずは祝杯を挙げるとしよう!
 あ、『白角・期間限定復刻版』、開けちゃった……。

 この後、近所のコンビニ、スーパー、ドラッグストア、酒屋全てを回ったが、私が『白角・期間限定復刻版』に出逢う事は終ぞ無かった。
 私に商人(転売ヤー)の適正は無い様である。
 トホホ……。

★★★ Excellent!!!

読み始めると、まず個性の強い美少女主人公(二二歳)が登場し、キャラクター小説かなと思わせます。舞台は架空の世界。イケメンな騎士と出会い、二人で旅をする中で何度もときめきます。ここまでなら普通の物語なのですが。
序盤を過ぎると、いよいよメインテーマである経済が語られ出します。それも「取り入れてみた」というレベルではなく、完全に経済ものになります。また地政学や戦争、アジアの料理や芸術についても語られており、作者様の知識量の深さと、それをファンタジーに落とし込める力量にただただ驚かされるばかりです。
特に詳しく取り上げられているのが「先物取引」についてです。予備知識のない人でも読み進めるごとに理解が深まるように、丁寧に書かれています。
こんなに実社会の知識を与えてくれる異世界ファンタジーってあるでしょうか。
加えて人物、できごとが、最初から最後までモザイクアートのようにきっちりとはめ込まれているため、終盤ではタネ明かしの爽快感も味わえます。
途中まででも「勉強になるなあ」と感じること間違いなしですが、読み始めたらぜひ最後まで読んでほしい作品です。

★★★ Excellent!!!

これぞリアリティのある異世界の旅!

商才に長けた自称少女のリツと、護衛の騎士タルワールが、ときにハラハラ、ときにキュンとする冒険の旅を繰り広げます。

テンポのいいストーリーの中にも、歴史背景や経済といった事情がうまく盛り込まれているので、何のために危険を冒して旅をするのか、という冒険の理由に説得力があります。

さらに、野営したり、料理を作ったりという冒険の過程も丁寧に描かれていて、臨場感があります。
「きっと、この世界の商人たちは、こうして旅したんだろうな」というリアリティを感じて楽しめるのは、冒険小説の醍醐味。

中盤までの感想になりますが、最後まで読むときっと得られるものが多いと思うので、じっくり読み進めていきたい作品です。

★★★ Excellent!!!

「メインセンテンスは経済」そうあらすじの冒頭で語られるこのお話―――。
思わず腰が引けそうになりますが、忌避したくなるお勉強小説ではないことをまずお伝えしなければなりません!

主人公は腕っぷしに自信が有るわけではない、自称(?)美少女な経済観念に明るいリツ。彼女が経済について解説するのかと言えばそうではなく、彼女の行動原理が経済学や地政学に基づいているのです。

彼女が取引しようとする品物がなぜ木材なのか……そんな些細な小道具にもしっかりとした背景が、世界情勢の解説とともに分かり易く記されます。彼女自身もしっかりそれを理解している才女!
けれど商魂逞しいひたすら強かなヒロインかと思えば、商品運搬で狼に襲われ、普通の女の子らしく命の危機に震えます。

けれどそこで頼りになるイケメン護衛、タルワールの登場です!手に汗握る、説得力ある戦闘描写にワクワクします。

経済のお話も勉強になりますが、冒険譚らしい戦闘シーン織り込まれ、ラブ要素も絡んで来る素敵なエンターテインメントになっています!

勉強とエンタメを両立した目から鱗のわくわく体験!是非どうぞ!

★★★ Excellent!!!

『経済』

この言葉を聞いて「よく分からん」と思われる方も多いかと思います。
しかし、実際に私たちは経済の世界で生きているのです。
ピンと来ませんよね?

それを教えてくれるのが、この『だって、お金が好きだから』です。

作品のコピー、作品解説を読むと、何やら難しそうな気配…
でも、安心してください。この作品を読むのに特別な知識は必要ありません。
物語の舞台は異世界。主人公は女商人とその護衛。そんな異世界ファンタジーの物語を読み進めていくと、自然に経済の仕組みが頭に入ってきます。そこに押し付けがましさは一切ありません。

解説のエピソードも秀逸です。
ひとつひとつの事柄を、私たちの目線に合わせて分かりやすく解説してくれます。ここにも嫌味な空気はまったくありません。

異世界ファンタジーの世界に、現実世界の経済の仕組みを物語の主軸の要素として上手に組み込み、作者様の豊富な知識と経験に基づいた構成で物語が進んでいく、中々他ではお目にかかれない作品です。

さぁ、貴方もこの機会に『経済』に触れてみませんか?

★★★ Excellent!!!

読む手が止まらない作品です。

ストーリーがかなり練り込まれていて内容がすらすらと頭に入っくる上にとても読みやすいです。
そして経済の勉強も出来る。

これだけでも他の作品と一線を画しますが、本作で私が一番好きなのは人間ドラマです。まず主人公と護衛のキャラが凄くいいです。
ギャップのある主人公、計算高いが信念がある護衛。この二人が旅をしながら徐々に近づく人間関係はまるで映画のようにのめり込み熱中し、応援してしまいます。

この作品は物語を書く人にとって勉強になるだけでなく、小説が好きな方も納得できる作品です!

★★★ Excellent!!!

 商才がある、かわいい旅商人リツと、護衛に雇われた元大隊長タルワール。
 ふたりの旅を通じて、わかりやすく丁寧に、経済のしくみが学べます。
 戦闘、恋愛も織り込まれて、ハラハラドキドキの展開。
 中央アジア風の雰囲気、おいしい料理、美しい宝石も楽しめます。
 そして、リツが命がけの商取引をする中で、人間の欲、国の思惑もからみあい、政治・経済というものの本質を暴き出していく、名作です。
 ぜひ、お勧めします。

★★★ Excellent!!!

この物語は、経済について楽しく学べる入門書です。しかし皆さま驚くことなかれ、実は経済だけではないんです。

国を率いた人間の欲深さであったり、戦争が齎す悲惨さだったりというものが物語の中にふんだんに散りばめられており、平々凡々に暮らす日々の裏で起きている出来事に対し、深く考えさせられるお話です。

そしてここまで聞くと「何だか重そうだな」と思われるかもしれませんが、ご安心下さい。ひとりひとりの登場人物と淡い恋物語が、そんなあなたを退屈させません。
 
主人公は強かだけれど、どこか抜けていて可愛らしいですし、そんな主人公を守り抜く騎士さまは人としてよく出来ていて、惚れ惚れとする格好よさです。

経済に関してど素人のしがない事務員の私でも楽しく読めたので、このレビューを見て下さっている方もきっと、楽しみながら読める筈です。読み始めたら、手が止まらなくなりますよ。  

皆さまも経済に関して、楽しく学んでみては如何でしょうか。読み終えた時に、ひとつ賢くなったような気になれます。

是非とも。

★★★ Excellent!!!

 異世界ファンタジーと先物取引のお話という、一風変わった取り合わせの作品です。
 同ジャンルとしては昔あった「狼と香辛料」が有名でしょうか。
 結構昔ですが、でもそのくらい遡らないと、似た傾向のお話って(私程度の読書量だと)出てこないんですよね。
 それほど異世界ファンタジーと経済って組み合わせが難しいというか、書くための資料が少ないんです。それで一本お話が書けるんだから、作者様の博識ぶりが窺えます。
 本作品は商売や取引のお話がみっちりがっちり書かれていて、他のレビュアー様が仰っている通り、面白いだけでなく教養にもなります。作者様の補足資料もありまして、作中の出来事は現実でいえばどういう事例にあたるかが、細かく解説されています。これでかなり内容が呑み込み易くなります。
 私も同じページを何度も見直したり、まさしく勉強させて頂きました。

 異世界ファンタジー系を書く方には特にお勧めの作品です。

★★★ Excellent!!!

東洋と西洋の文化が入り混じる中央アジアを舞台に、かわいい旅商人のリツが騎士のタルワールと一緒に商売の大勝負を仕掛けていく物語です。

商売は計算だけではなく、人との駆け引きも必要。
時には損して得取れという場合もある中で、聡明なリツが知略をめぐらせて大勝負に挑んでいく姿に勇気をもらいます。

しかし、商売の話だけではなく、恋愛要素やバトル要素も盛り込まれている本作。
恋愛については意外と計算が働かなかったりと、リツの可愛い姿が見られます。

物語の構成にも緻密な計算がなされていて、最後の最後に大きな謎が明かされる等、最後の一ページまで楽しめる素敵な作品です!

★★★ Excellent!!!

お使いに来た「お嬢ちゃん」と店員の、ジャガイモの売買のやり取り――そこで店員のおじちゃんはオマケ付きで売ることに成功するのですが、逆にこのお嬢ちゃんに「利益」に関して甘さを指摘され、してやられてしまいます。

何を隠そうこのお嬢ちゃんこそが主人公にして経済に精通した旅商人、「リツ」さんなのです。

この冒頭で、この「異世界ファンタジー」に只ならぬ気配を感じ取るでしょう。
まさか経済の指南書なのでしょうか? そんな錯覚を覚えるほど、読み進めるごとに賢くなっていく気がします。
勿論ストーリーもキャラクターもとても魅力的です。このリツさんは賢くそして知的好奇心、冒険心に溢れていて、彼女と護衛契約をする騎士の「タルワール」さんも気圧されることない強かさもあり腕っぷしも確かです。(そしてリツさんも認める「イケメン」!)
背景は異世界ですが、人あれば経済・流通の根底は同じ。先行き未曾有なればむしろ今世も異世界に同じ!? 強かに生きる術をリツさんに習いましょう。
さあ馬車に乗って、経済とロマンチック街道へ出発です!

★★★ Excellent!!!

商業経済系。
魔法といった神秘などとはかけ離れた超現実的なからくりが、非現実世界にて繰り広げられます。だからこそ、読めばいつのまにかスキルが身についてしまいそうな、学術書並みの傑作です。

もちろん、登場人物たちのキャラも立っており、恋あり笑いあり憂いありのファンタジー物語としても十分に楽しめます。その中にサラッと忍び込まれているお金等のあれこれ、もはやある種の思想ともいえます。

すらすらと流れるような文章はまるでテレビショッピングを見ているかのよう、とっつきにくいかと思いきや実は理解しやすく楽しめます。

ファンタジーの中の現実、しっかりと向き合いましょう。小難しそうだと思ってページを閉じかけているそこのあなた、まあいいから戻ってきんしゃい。
もう閉じちゃったどなたさん、一話から復習しましょう(^^)♪。

★★★ Excellent!!!

経済×ファンタジー、珍しい組み合わせの話です。

僕はタイトルを見た瞬間、見なきゃ! と思いましたが、難しそうだなと思って躊躇する人もいると思います。

ただ、難しい話はほんの一部で説明もあるし、基本は主人公達の旅の話です。

楽しい小説を読み終わったら、いつの間にか頭が良くなってます。オススメです!

★★★ Excellent!!!


物語なので経済の知識が入ってきやすいです!
作者は経済に詳しい方で特に先物取引に造形が深いように感じました。
経済の話以外にも恋愛があって、とても気になります。

リツという自称少女(22歳)が主人公です。
商人で大きな取引を成功させるために護衛を雇いました。
護衛の名はタルワール、騎士でした。
この二人が旅をしながら、読者が経済を学ぶ物語になっています!

経済をテーマにする物語は非常に難しいですが、細かい部分まで丁寧に描かれています。
金融に携わる商売は非常にシビアでありながら、感情は切り離せません。
投資心理学という分野があるくらいです。その部分が非常に上手く描かれていると思いました。
また、戦争経済についても理解を深めることができました。
金融業界にとって戦争はプラスの分野、マイナスの分野があります。
リツの場合は木材だったようですが。

そんなシビアな世界で生きるリツもやっぱり可愛いんですよね。
直向きな姿やタルワールとの関係に悩む姿、私は大好きです!

面白い物語です!
是非お読みください!!


★★★ Excellent!!!

舞台は中世、中央アジア。
主人公の旅商人リツが、イケメン騎士タルワールと共に旅をしながら商売をしていくお話です。

ちょっと恋愛要素が盛り込まれたファンタジー小説といった内容なのですが、そこに経済学や、先物取引の話、政治学や地政学などまで、盛り込まれています。
読み物としても、とても面白いのに加え経済学なども覚えられるって、とても素敵なことだと思います。


私は、「だって、お金が好きだから」を読みながら
「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」という小説を思い出しました。

略称「もしドラ」
漫画やアニメにもなった作品なので、知っている人もいるのではないでしょうか?
「もしドラ」は、野球部のマネージャーを引き受けた女子高生が、間違ってピーター・ドラッカーの『マネジメント』を読んでしまった。という設定で、甲子園を目指す野球部の話の中で、経営学が分かりやすく語られています。

ドラッカーの『マネジメント』を読んだことがあった私は、「もしドラ」の分かりやすさに驚いたものです。
同時に先に「もしドラ」を読んでいれば、『マネジメント』ももっと楽しめたのにとも思いました。
経済学や経営学の本って、難しいものが多いんですよね。


だいぶ、脱線しましたが、
【楽しく小説を読んで、同時に経済学などを学べるって素敵なことですよね!】
ということが言いたかったんです。
それがきっかけで、経済学などに興味を持つ人が居たら、また素敵だと思います。
そんなわけで「だって、お金が好きだから」は、世の中に広く知られてほしい小説の一つです。

是非一度読んでみることをオススメします!!

★★★ Excellent!!!

この作品を読むと、どんな世界でも知識と知恵は大事だなと思います。そして、この作品をしっかり読むと、そんな知識と知恵が付いてしまうかも?主人公の女性と相棒となる男性のやり取りが楽しいため気軽に読んでも面白い作品です。綺麗に完結していますので、ぜひご一読を!

★★★ Excellent!!!

ジャンルは異世界ファンタジーなのに、経済、商業、金融と、普段まったく馴染みのない要素が盛り込まれているのですが、読み進めていくとどんどんお話に惹き込まれていく、不思議な魅力があります。

数字が苦手な私ですが、商人たちの駆け引きは面白いのひと言!

中世の中央アジアを舞台とした、商業系?ファンタジーです。
バトルや恋愛要素もちょっとだけあるので、楽しめると思います。

今までにあまりないだろう作品!

興味のある方は、ぜひ読んでみてください!

★★★ Excellent!!!

 経済ファンタジーというと、皆さんどのような作品を思い浮かべるでしょうか?
 個人的には『狼と香辛料』『魔王勇者』『アニメ C』など大好きな作品が沢山るジャンルです。

 ただ、難しい題材を扱うだけに作者にも高い知識と解説力が要求され、名作に出会える機会もそう多くないと思います。

 そんな中で確実におすすめ出来るのが本作。
 エピローグの『値切り』から始まり、それに続き『先物取引』など経済の話、はたまた地理学や戦争学などを、ファンタジー世界を舞台にしたお話で分かりやすく体験させてくれます。

 また特にお勧めなのが、意外かもしれませんが『解説』話。
 本文で難しかった部分を、別話で大変わかりやすく解説してくれるため「あぁ、そういう事だったのか」と後から振り返る事ができます。それだけでも色々な知識が学べてお徳な小説です!


 あと、主人公の女の子の性格がとにかく可愛い! これは大事!
『神はなにを根拠に夏という季節を創造したのであろうか、私になにか恨みでもあるのだろうか』
 少し気怠い系の秀才女子です!

★★★ Excellent!!!

作者の博識に感銘する小説です。
でも難しすぎなくて、心からファンタジーを楽しめます!
主人公の商売魂に頭が下がる思いです。
ちょっぴり恋愛要素も楽しめて、そこのくだりもまた面白いです!
読むだけで、頭が良くなる作品です。
引き続き小説を読むのが楽しみでたまりません!!

★★★ Excellent!!!

この物語は女商人リツが、細腕一本で商いの道を邁進するヒストリカルドキュメンタリーである。

嘘です。
少々、プロジェク〇X風に誇張が入りましたが、謎を秘めた女商人リツを通して、現代に通じる経済を学びながら、文化や歴史まで感じ取れるという一粒で二度おいしいなのです。
亡国の悲哀を味った孤高の騎士タルワールとの二人旅ではロマンスも生まれそうで……生まれません!
だって、お金が好きだから!
オチがよろしいようで……ではなく、これもリツが契約で色恋禁止の条項を加えたせいという契約大事ですというお話。
契約は経済の取引においても重要な鍵になるということも学べますよ。

★★★ Excellent!!!

なんとも強欲そうなタイトル。
主人公も、はじめはタイトル通りなのかと思いきや、少しずつ少しずつ、のぞく乙女心。
意地っ張りかと思えば「一人にしないでよ」「戦力にならないからね」などと言ってしまうあたりは、逆に素直で可愛らしい。
そして正しい自己評価のできる賢い女性なんだわと思い至れます。
お金という直球からの、実は乙女という変化球。
読んでいてギャップがとても楽しいです。

★★★ Excellent!!!

経済を主軸にする、という形であらすじは書かれています。
その通りの掴みの1話となるのですが、それ以上に主人公が魅力的に描かれています。
いわゆるツンデレかと思いきや、デレ要素皆無のためにツンドラ状態ではあるのですが、会話間の内面描写が尖った言葉を使っているにも関わらず、鼻につくことがない絶妙の塩梅で描かれています!

初期は緩く始まっていく、と明言されており、ただ移動する、ただ契約を確認する、というだけの話であるにも関わらず、主人公のキャラ設定がこの時点ですでに独り立ちしているレベルで確立されているため詳細な描写につい引き込まれていくでしょう!

他の小説では見られない題材と魅力あふれる主人公の物語をぜひみなさんにも読んでいただきたいです!


※ちょっと初期のネタバレ要素を書いてしまっているので、問題あればネタバレチェックいれるのでご指摘ください。




★★★ Excellent!!!

異世界もので『商売』と言えば⁉️
錬金術や薬師、転生チートを生かした食べ物や服飾関係、ほぼその世界のオーパーツとしか思えない現代知識を利用した魔道具など。
どこか地に足がついていない感じです。
まあ、それはそれで面白かったり致しますが……

ただ、本作は違います。
安く仕入れて高く売る‼️
商売の基本‼️
商品をより必要とする場所で売る、もちろん自分も大儲けしたい、旅商人のお話です。

可愛い女商人が護衛の騎士と旅をする。
すごく地に足がついた……いや、若干商売っけが強すぎて、地に足がついた?って感じもするな、海千山千の商売のお話です。

勉強になりました(^∇^)

★★★ Excellent!!!

異世界と言えば冒険やダンジョンと思っているそこのアナタ!
そのように決めつけてしまうのは早計です。

この物語は異世界でありながら経済活動を楽しく学ぶことが出来る珍しいお話です。

舞台を変えても経済の本質は変わらない。
現実世界と異世界、どちらであってもお金にまつわる話はついてまわるもの。

可愛らしい女の子と一緒に旅をしながら取引してみませんか?

★★★ Excellent!!!

旅商人のかわいい女の子が主人公の斬新なファンタジーです!
女の子らしい語りが巧みで綿密な心理描写やリアルに伝わってくる情景描写、よく練られた設定など、作者様の知識や文才が特出されています!
さらに楽しみながら経済や地政学などについて学ぶことが出来る特典付きです!補足があり誰でも分かりやすく学ぶことが出来ます!
ぜひ、皆様に読んで欲しい作品です!

★★★ Excellent!!!

小説をカク時ヨム時、舞台となる場所の立地や特産品、通貨や職業、身分制度などについて考えること、ありますよね?
でもあんまり知識もないし……というところの、とっかかりを教えてくれる作品です。

ある女商人が大きな取引を成功させるために奮闘する物語ですが、設定がすごい!
国の状況。商業ギルド間のせめぎあい。
これだけの背景があるからこそ、迫真の駆け引きが生まれるんですね。

でも決してカタイ物語ではないです。
主人公はお金大好きだけど、弱虫の泣き虫。
イケメン騎士様も登場します。

楽しく読めて、勉強になる。
とてもオススメの作品です。

★★★ Excellent!!!

普段は異世界ものやファンタジーは苦手なのですが、ここまですべての知識が掘り下げられていると、ジャンルに関係なくページをめくる手が止まりません。
 まるでゲームの攻略をしているような気持になりながら、登場人物の行動原理や洞察にいちいち感心し、納得し、気がついたら物語に入り込んでしまいます。

★★★ Excellent!!!

あらすじ:舞台は中世、大陸国家アルマヴィル帝国と半島国家ランカラン王国は両国の間に位置する都市国家シルヴァンをめぐって駆け引きを繰り広げていた。ランカラン王国東端の都市スムカイトで酒場の給仕として働いていたリツは商人としての成功を目指し旅に出る。偶然雇ったイケメン傭兵タルワールとの旅はドキドキの連続。果たして2人の旅の先にあるものは?


おすすめポイント①:「地政学」に基づいた国家による覇権争いがリアル。現代に通じる国家間のパワーバランスについて学べます。

おすすめポイント②:先物取引など専門的な金融経済知識を楽しみながら学べます。商人としての取引の駆け引き、商業ギルドの描写も丁寧かつ斬新。

おすすめポイント③:主人公リツと傭兵タルワールのやりとりが秀逸。ちょっぴり甘め成分ありで満足感2倍に

経済や金融の専門知識がなくてもサクサク読めますし、ところどころでポイントを解説してくれるので安心です。

さあ、異色の異世界ファンタジーの世界を楽しもう!!

★★★ Excellent!!!

 生きるって? そりゃお金がかかるでしょ? 世の中お金で語られては、味気なくないーーーなんて思ってませんか? 
 この作品は、敢えてそれを美味しくしてくれます。
 そもそもお金って必要なのに、縁遠く感じたりしません?
 生々しく感じたり、一部の恵まれている人のものであったり、縁遠く感じるほど目を逸らす方が楽な存在だったりします(私だけかもしれませんが💦)
 でもちゃんと向き合って、“お金”ってレンズを通して見てみれば、ちゃんと“浪漫”な世界が広がっているのです。
 リツの逞しい商魂と“亡国の騎士”タルワールのロマンスを絡めつつも、軽やかにビジネスとお金を語る傑作です。
 面白いですよ♪︎~(*´∀︎`*)~~(*´∀︎`*)~♪︎

★★ Very Good!!

ただ、ただ、面白い。異世界ものも今や成熟期を迎えて、素晴らしい内容の小説も数多く出てくるようになった。
本小説もその内の一編で、作者の経済学的知識が散りばめられた珠玉の作品。
この手の作品は初めてだったのだが、エンタメとしてもレベルが高く、そのバランスにおいては、感心するほかありませんでした。

★★★ Excellent!!!

 現実の経済ネタをファンタジーに合わせた形で落とし込み、読みやすく伝えてくれるのが、本当にすごかったです。

 経済ネタがファンタジーに場を移したことで、えげつなさがより浮き彫りになったと感じられる部分もあり、ひええと声をあげちゃいました。

 さらにはマネーにまつわる心理、数字いじりをしているうちに数字をいじることが主体となり、それが何を意味する数値なのかを忘れてしまう。マネーゲームに夢中になると、その金銭の向こう側にいる人の生活をついつい忘れてしまう。

 といった現実でもあるよなぁとなる描写も面白かったです。

 そして主人公の恋愛事情!商売上の間柄と個人の感情の間を行き来する関係性も魅力です!