僕の専属家政婦山内さんは土鍋でご飯を炊くのです（G’s こえけん応募作）

三十一歳、独身、彼女いたことない歴＝年齢の僕は、親の遺産を食いつぶし高級マンションで暮らす。
毎日の食事はご近所にある自然食レストランのお弁当。
そのお弁当の配達員をしてる山内さんのことがなんとなく気になっていた僕に、ある日山内さんがとんでもないことを言い出した。

「私を専属の家政婦にしてください」

男性の家に女性が上がり込んで家政婦！？
やんわり断ろうと思う僕なんてお構いなしに彼女は僕の家にやってきた。

僕の頭は追いつかない。
僕の心も追いつかない。

それでも山内さんはお構いなしに僕にいう。

「今から土鍋でご飯を炊くので、浸水時間は——」
「二十分？」

何で僕は浸水時間を仏に答えてしまうんだ！？
それに、やけに攻め攻めな山内さんって一体何者！？

そんな僕と山内さんの話。