概要
兄貴は本当におれが好きだなぁ。
第五回こむら川朗読小説大賞参加作品です。
ワンルームで半泣きの兄貴、呆れているおれ、昨日出来上がったらしい死体。外にいるだろうセミは痛いくらいの日差しで元気をなくしているらしく、ちっとも鳴きやしない。夏の日のとある兄弟と死体の話。
ワンルームで半泣きの兄貴、呆れているおれ、昨日出来上がったらしい死体。外にいるだろうセミは痛いくらいの日差しで元気をなくしているらしく、ちっとも鳴きやしない。夏の日のとある兄弟と死体の話。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!めそめそ泣くお兄ちゃんのために死体を埋めよう
うっかり交際相手の女性を殺害してしまった兄のために、半ば呆れながらも死体を片付けてあげる弟のお話。
面白かった〜〜〜! えーっなにこれ好き……すっごい好き……。
彼女の死体をどうにかする、本当にただそれだけのお話のはずなんですけれど、もう読んでいて単純に楽しいし面白い。
なんでしょうかこのものすごい読み出。
語り口というか視点いうか、言い回しや行間に滲み出る質感、この主人公自身の手触りのようなものが心地よくて、それだけでぐいぐい惹きつけられてしまいます。
あとはもう、ただ単純に登場人物が大好き。
ハイスペックなはずなのにポンコツな限界ブラコンお兄ちゃんに、それをわりと普通…続きを読む - ★★★ Excellent!!!うだるような夏、仲のいい兄弟の日常に降りかかった小さな事件
この作品には第五回こむら川朗読小説大賞参加作品を片っ端から読んでいる最中に出会いました。
これが何を意味するのかというと……作品ページをクリックした時点で自分の中で「読むこと」が確定しているので、あらすじや概要欄に見向きもせず本文に目を通すことがあるということです。
その結果、予想外の展開に遭遇し、テンションがぶち上がりました。ラッキー。
作品を通して漂う雰囲気が最初から最後までブレないのが最高でした。
仲のいい兄弟の日常で起きたちょっとしたイベント。そんなゆるいトーンで始まる物語ですが、途中開示される情報で「ちょっとしたどころか重大事件じゃん」と気づかされます。しかし、彼らのやり取りも、…続きを読む