子どもの寂しい時間を盗む女怪盗と警察官。相容れない関係でも心は惹かれて

小学校の先生でありながら、夜は孤独な子どもたちの相手をして寂しい時間を盗んでいく女怪盗、浅雛あかりとマンションの隣人で警察官の一ノ瀬の恋愛を描いた快作。

まずは設定が面白いです。
主人公、浅雛あかりは小学校の先生です。
現代は共働きの家庭があるなど夜遅くまで家族が不在になり、寂しい子どもたちが増えているようです。
そんな子どもの寂しい時間を盗むため、あかりは女怪盗『ぴよぴよ仮面』として子どもの遊び相手をしています。

そして、最近になって引っ越してきた隣人、一ノ瀬。
高身長で爽やかなイケメン、でも職業は警察官。

あかりは子どものために怪盗をしていますが、行っていることは不法侵入。警察にバレたら逮捕されるしかありません。
その微妙な関係でありながら、互いに惹かれ合っていく設定が素晴らしい!
描写やイベントも丁寧なので二人の気持ちが自然に通い合うのが分かります。

あかりが子どもを守るために全力な姿にも好印象です。
現代の子どもには、虐待やパパ活、挙句には卑劣な性犯罪者など危険がいっぱい。
そんな子ども守るために奮闘するあかり。そして彼女を守るために控えめながら寄り添う一ノ瀬。
ちょっとジレジレな二人の関係も見所です!

ですが、二人はどれだけ思いを寄せ合っても怪盗と警察官。
心は惹かれ合いながら、自分の信条と折り合いをつけられるか。
ぜひとも結末を目にしてほしい作品です!

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