概要
人生に正しい選択なんてない、あるのはただただ無慈悲な一本道だけ。
人殺しと殺人鬼。
似て非なる両者には、明確な違いが存在する。
幼少期、とある事件に巻き込まれた少女「時野舞白(ときのましろ)」、十七歳。
舞白はその事件の唯一の生き残りだった。彼女の日常は徹底的に壊された。決して癒えることのない傷を背負った彼女が歩む復讐の道。その道は想像することさえ烏滸がましい程に歪み、沈み、澱み、蝕まれ、犯され、狂ったものとなった。
幼少期、初めて親からもらったものはバタフライナイフ。
人を殺すことをなんとも思わない殺人鬼「クロ」、十九歳。
クロにとっての殺人は、特別意味を持つようなものではなかった。ただなんとなく。殺せそうだから。
当たり前の前提から狂った日常で、それでも当たり前のように生きている少年に世界はどのように見えているのだろうか。
舞白は、自分の抱える傷
似て非なる両者には、明確な違いが存在する。
幼少期、とある事件に巻き込まれた少女「時野舞白(ときのましろ)」、十七歳。
舞白はその事件の唯一の生き残りだった。彼女の日常は徹底的に壊された。決して癒えることのない傷を背負った彼女が歩む復讐の道。その道は想像することさえ烏滸がましい程に歪み、沈み、澱み、蝕まれ、犯され、狂ったものとなった。
幼少期、初めて親からもらったものはバタフライナイフ。
人を殺すことをなんとも思わない殺人鬼「クロ」、十九歳。
クロにとっての殺人は、特別意味を持つようなものではなかった。ただなんとなく。殺せそうだから。
当たり前の前提から狂った日常で、それでも当たり前のように生きている少年に世界はどのように見えているのだろうか。
舞白は、自分の抱える傷
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!センス光る表現力と重い世界観が紡ぐヒューマンドラマ
言葉遊びというのか、比喩や言い回しに類を見ないセンスがある。
重なる類語や縁語、似ているのに重ならない言葉が作り出す雰囲気は一級品かと。
才能のある作家というのはこういう物語を描くのかと、叩きつけられるような感覚があった。そして、それがとにかく心地がいい。
テーマは、web小説では見かけることのないレヴェルで重い、しかしそれを飛び越えてくるほどの魅せ方をしてくれる。
異世界ものや長いタイトルで物語を連想させる昨今のブームを全否定していくかのような、この作品の虜になることを僕は恥ずかしいとは思わない。
さらに言えば、昨今のブームに辟易してる人はもちろんだが、それらの作品を主に読んでいる…続きを読む