概要
女の幽霊が見えていたのは、僕と春ちゃんだけだった。
『同題異話 5月号 「叫んで五月雨、金の雨。」』によせて書きました。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!怖いような 物悲しいような でもやっぱり怖いような
別荘のシャンデリアにぶら下がる幽霊と、それを見ることのできる僕と春ちゃんのお話。
中学三年生、まさに思春期年代の少年の、少し怖くて不思議な思い出の物語です。
いわゆる成長物語、と言い切ってしまってはさすがに語弊があるのですけれど、でも成長や発達の途上にある少年が主人公でなければ、きっと成り立たなかったであろう物語。
彼の経験したそれを〝何〟と呼ぶべきか。きっと言いようはいくらでもあるのですけれど、でも本編を読んでそのまま体感するのが一番だと思います。
少なくとも、当の彼自身には説明し得なかった、何か不思議でうら淋しい感情の奔流。
こういうの、もう本当に大好きです。
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