大切なのは、目には見えないもの

この物語は、主人公ユウが何者かの手によって異世界に拉致されてしまうところから始まります。
たどり着いた先は、不思議な植生や恐ろしい魔獣の存在する、見知らぬ森。
帰る手立ても見つからない中、ユウが森の中の家で出会った人物は、見覚えのある姿をした人物で――?

ユウが出会う人間や魔人、魔族たちは、皆癖の強い者ばかり。
様々な勢力の思惑が絡み合う中、ユウ自身も何度も危険にさらされながら、彼が得た真の仲間、真の絆とは……。

作中には、ハラハラドキドキする絶体絶命な展開が多数ありますが、ユウは深く傷つきながらも友と一緒に乗り越えていきます。
作中には作者様の優しさが満ちていて、章の最後には救いや幸せな結末が用意されています。

レビュワーのおすすめは、第四章。
ミステリー要素の強い章です。
恐ろしい陰謀に巻き込まれてしまうユウたち――その結末は悲しいものですが、この上なく美しい救いが用意されています。
希望に満ちた、とても美しいラストで、涙なくしては読めませんでした。

オリジナリティのある世界観の異世界転生が読みたい方、張り巡らされた伏線を考察するのが好きな方、仲間や家族との絆に感動したい方にオススメです!

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