激動の時代を生きた人達の側には、必ず美味しいご飯あり。

 食べる。
 それはこの世に生を受けたもの達が生き続ける為の行為。今も昔も変わらぬ、三代欲求のひとつ。

 本作は、関川二尋様主催の『ハーフ&ハーフ2〜飯テロ編〜』の参加作でお題に沿った連作短編。

 歴史に名を残すような偉人も、時代の波に飲み込まれながらも生き抜いた名もなき人々も、激動の時代と共に散った人々も、その活力源は『美味しいものを食べる』ことにあったはず。

 誰も知らない歴史の断片に触れることのできる本作、是非、登場する料理と共に味わってほしい。

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