語られぬ。それは雄弁に、市井を生きた人々を語る。
- ★★★ Excellent!!!
名作を見つけてしまいました!
広く皆様に読んでいただきたいな。
完結して久しいですが、歴史の海ならぬ、「カクヨムの海」に埋もれていくのは、あまりにもったいない物語です。
前後、二話完結で、歴史の、料理にちなんだ、主に有名人の名場面でなく、その裏で、あったのではないか? と思える日常の一コマを切り取ります。
いろんな、家族があります。
いろんな、人生が、あります。
ここにあるのは、人生です。
毎話、読むのが苦しくなるほど、人生が詰まっています。
歴史の荒波。戦争や天災などは、歴史のなかで、多くの人を大波でかっさらっていったからです。
大切な人を失い、喪失を胸にかかえ、帰ってこない人をしのびながら、それでも。
人生は続く。
人は回顧する。
あの人がいた、幸せな一時を。
あの人と食卓を囲んだ、もしくは、一緒に料理をつくった、その時を。
ああもう、心が一杯です。
どの話もクオリティが高く、それが毎話続く。驚嘆です。
料理の意外なトリビアもあって、面白いですよ。
おすすめです。
ぜひ、ご一読を!