たどりついたもの

 国破れて料理あり。

 主人公のひたむきな情熱がたぐり寄せた結末には拍手喝采だ。

 簡潔な料理ほど難しいとよくいわれるが、食材の育成から調理から随所ににじみでる彼女の至誠が通じた。その意味でも優秀なスープだ。

 審判役の国王がまた、いい味をだしている。いかにもな風格を感じる。

 必読本作。