圧倒的な世界観

1話目から肩に圧し掛かるほどような暗闇の世界が広がっています。
綿密な描写で綴られる世界に引かれる、というよりも引きずり込まれる、という表現が正しいかもしれません。それほどに確立した世界観です。

言葉でダークファンタジーと銘打つ作品は多々ありますが、舞台や描写そして会話、物語全てに息が詰まるような濃い闇を匂わせる作品は稀でありながら、この作品は数少ないそんな一つに該当すると思います。
導入で神話と言われるモノが崩壊するシーンはここから始まる戦乱を読み手に伝えるには十分であり、事実その後に続く物語が1話の空気をより色濃く仕上げていく堂々たるダークファンタジーです!

地の文多めとの注釈も入っていますが、それこそがまさにこの物語の土台です。
会話文多めのリズム良い作品ももちろん素敵ですが、このような土台からできた濃密な時間を過ごすのも読書の醍醐味だと思います!

みなさんもこの動乱の時代に飛び込んでみてはいかがでしょうか!

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