敢えて進もう、大衆とは真逆の道を!!

貴方は、ファンタジー小説に何を求めるだろうか?

私も幾つか他の作家さん達の作品を読ませて頂いていますが【ファンタジー】というジャンルは、他ジャンルと比べても頭ひとつ抜けて人気が高く、書き手も読者も多い。

だからか、個性の出し方も多種多様だ。
ある作品は下剋上のカタルシスを描き、またある作品は作者の知識を存分に活かした戦略で、予想外の興奮を齎してくれる。

しかし大体の共通点として、ファンタジーは分かりやすく読みやすい物が多く、現実では出来ない理不尽を圧倒的な「魔法」のチカラで吹き飛ばす快楽。それが大衆の主だと思う。

前提が長くなり申し訳ない。此処からが本題です。

今回レビューする作品は、その真逆を全速力で行く。
緻密に練られた設定は複雑で、理不尽が降りかかるし都合の良い奇跡は(今読んでいる所までは)起こらない。

どちらかと言うと軍記物や伝記物に魔法という要素を足したと言った方が近いです。味方側がとても強く、魔法が出てくるところまでは他作品でもよく見られますが、一癖も二癖もある登場人物が紡いでゆく物語は、策略やリアリティのある人間模様を描いていきます。

では、つまらないのか?とんでもないっ!!此れが無茶苦茶面白い!!

魔法は超万能では無いし、魔法が使えない人間が必ずしも無力な訳ではない。

故に、予想外の展開や熱さと感動を見せてくれる、そんな作品です。

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