青い髪のアルム、本を開けば禁術魔法　〜ぼっち旅のはずが強欲ドワーフとバディに！〜（旧タイトル:青い髪のエルフ　〜201年間村に引きこもっていました、そして妙に馴れ馴れしいこの男は年下ドワーフです〜）

二〇一年ものあいだ、世界は「エルフの村」と「森」だけだと教えられてきた。
本だけが友だちの、本好きな青髪エルフの少女・アルム。
その異質な髪色ゆえに疎まれ、彼女の居場所はいつも村の図書館の隅だった。

ある日、アルムは本棚の“裏”に隠された扉を見つける。
その先にあったのは、見たこともない文字や絵で綴られた本が並ぶ、《裏の図書館》。

そこに記されていたのは――
エルフがかつて「奴隷」だったこと。
この世界にはヒトやドワーフをはじめ、多様な種族と国家が存在すること。
そして、アルムの村がその歴史を“意図的に”隠してきたという事実だった。

アルムは三十年をかけて本を読み尽くし、読書で得た知識をもとに魔法を実戦向けへと組み替え、野宿と戦闘の訓練を積んで、ついに《隠れ里フェンリル》を出る決意をす…続きを読む