宙を征く艦…って密室なんですね。恐怖からは逃げられないってこと?

 宇宙を航る航空母艦、航空母艦って一つの都市だけど一度飛び立つと帰港するまで閉じられた街になります。
 そんな逃げ道のない艦の白童丸号、実は…出ます。
閉鎖環境で怪異と同居は航行に影響するということで、この艦には持衰を載せています。持衰とは魏志倭人伝にある船の安全を担う人身御供のこと。

 このお話の主人公、艦の酒保に勤めるソフィア・ハートは艦に相応しくない贈り物を求めて訪れる客たちに持衰の話を聞き、持衰に会うべく行動を起こします。

 閉じられた艦の中で、色々な角度から主人公を恐怖が襲います。閉じられたからこその恐怖、開かれた社会に起因する恐怖…
 福祉のお仕事をされている作者さまだから書ける、恐怖倍増のホラー。
ぜひ読んで欲しいお話です。

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