書き出し、現実的な夜から朝、旅立ちからの夕方。淡々と劇的。
梅雨を前にして、雨ってあまりいい印象がないけど、この物語はそんなイメージを変えてくれます。雨はすべてを洗い流してくれる……。誰にでも必要なことかも。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(418文字)
全話読ませていただきました。現代物なのに幻想的な雰囲気がたまらないのと、降っている雨は人によって優しかったり冷たかったりするんだろうな、という印象が残りました。少し切なくて、でもとても素敵なお話でした。
素晴らしい文章で綴られる泣ける物語です。ぜひお読みください☆
たんたんと物語が進んでいくのが、雨の降る街とマッチしていて凄く好きな雰囲気の物語です。次回作も頑張ってください!
泣きたいときに読む物語。まさにその通りのお話でした。一人ひとりの登場人物が、悲しみを抱えている。そして主人公もその一人でした。情景描写がとても幻想的で、特に最後のシーンはとても感動しました。傷ついた心を、優しく洗い流してくれるような物語です。皆さんも是非読んでみてください。
雨が止まない不思議な街へ、少年は一人やってきた。泣きたくなったら、街に血液を流す仕事をしよう。優しい雨に打たれて……。とても素敵な作品です!是非、独特な世界に浸って頂ければと思います。オススメします。
どんより昏い機械の町。でも、なぜか…温かい。とても詩的な世界観のお話です。全てが明かされるわけではありません。けれども。情景の描写、台詞。抽象的なようでいて、どれもが的確です。確実に心を射抜いてきます。どうぞ最後まで読んでください。きっと、あなたの心にも雨が降ります。…優しい雨が。素敵な作品でした。とても心に残りました。
涙がかわくとき、それは虹が見えるとき。
世界設定や主人公の身上に必要以上の説明がなく、淡々と物語が進みます。その筆致が、寄るところを喪失した主人公の心情とリンクしているようで、不思議な感覚になりました。独特な雰囲気を楽しんで頂ければと思います。
雨の降り続ける街。そこにいるのはそれぞれの悲しみを抱えた人たち。この街でなら、周りを気にする必要はない。存分に泣けばいい。雨が悲しみを覆い隠してくれるから。誰にとっても、必要な場所。この場所があることを覚えておいてほしい。美して優しい、明日へ向かうための物語。