雨降り街、キザな心優しい男と心の傷を抱えた少年のひと時。

面倒見が良くてキザな男、レンと何やらワケアリらしい少年サクの、ずっと雨が降り続ける不思議な街でのひと時の物語。レンのキザで優しい感じが終始ツボでした。

レン「もう行こう。ここは俺には、美しすぎる……」

ちょっとカッコつけと他の人に言われるだけある、キザのハマりっぷりです（笑）レンの過去は謎めいていますが、彼の言葉からわずかに読み取れる情報と、ハマりまくったキザっぷりを鑑みると、やっぱり大切な女性を失くしてしまったのかなぁと推測しました。なんとなく想像させられるくらいの登場人物の背景が良い塩梅だと思います。

少年が持ってた物と最後の伏線回収は若干意外でした。いや不穏だったからメンヘラ的なそれかと思って……。

心の傷も、涙も、いつか雨に解けて癒されていく。作中で涙を誤魔化すために雨が降ってる的に言ってると思うんですが、そのカッコつけというか優しさというかがレンそのものみたいだな。ってレビュー書きながらふと考えつきました。