泥臭くも美しく熱い一代記。

少しでも武術を齧った事のある人間なら、この狂気は多少なりとも身に覚えがあるはず。
一種の狂った人間の描写が実に美しいです。

かくいう私も身に覚えがある側。かつて師に
「武術に才能は要らない。そんな物を当てにする前に先ず詰め。磨け。相手をぶっ倒せば才能は関係なくなる」
と言われた、その通りの様な生き様の主人公には熱く成らざるを得ない。

恐らく時代には逆行しているのでしょう。それでも面白いものは面白い。
そう思わせてくれる作品だと思います。

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