かさぶた

 なんともぞっとする読後感だった。賑やかで楽しいはずの同窓会が、逆に真っ暗闇の冷ややかさを叩きつけてくる。

 どこにも逃げ場はなく、せいぜいぶるぶる震えるくらいしか打つ手はない。もう二度と戻れない。

 呪わしくも惹きつけられる。

 必読本作。