さすが短編賞、完全なるプロット勝ちです

 話の構成が誠に巧みで、これは続編が楽しみになりました。

 以前からさくらさんの話を拝読させていただいているのですが、不思議とカクヨム短編賞の特別賞受賞作を見逃していました。
 今回、「ハッピー・アンハッピー・ウエディング」という、この作品と世界観が同じ、という新作が出ていたもので(しかももう完結してる……)これはまずはこちらを……ということで、早速。

 ――本当にストーリー構成が巧みです。完全なるプロットの勝ち。
 第二話からどんどんと話が動いて、新たな要素が付加され、それが最終的に最後の感動的なエンディングに昇華されましたね。
 ピリリとした脇役の存在もあり、さすがは短編賞、めちゃめちゃ面白い話になっています。

 最近は少子高齢化ということで介護の必要性って言うのがずっと話題になっていますけど、その中で機械の存在って言うのは絶対に重要になってきますよね。
 その先を行っているので、これからロボットが活躍する世界が……という仮想現実が、仮想ではないかのように見えてきています。
 人が世話をすることが出来るのがやっぱりベストなのですが、それでも手を回すには限界があります。
 将来、こんな技術が出来て、みどりさんがお年寄りの面倒を見ることになっているのか。
 非情にワクワクさせられる逸作でした!

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