登場人物の名前を自然と親しみをもって覚える作品

文明開化の少し後、人間と天狗の共存は進んでいるようでそうでもない頃、
街に下りて暮らし始めた天狗と人間の夫婦。

明治大正の時代感は、天狗という存在と合って雰囲気があり、周りにも賑やかな人物が登場して楽しさをすぐに感じます。何も考えずに読んでも楽しい。

楽しい楽しいと読み進めていると、
天狗先生、結婚は二度目なんだった、きぬは記憶を失くしているんだったことがいつの間にか深く刺さってきます。

でも楽しい楽しいと読み進める、さらにどーんと深く刺さっている。

そんな物語だと感じました。

素晴らしいエンディングです。

幾つかのエピソードがまとまった1話毎に完結してゆき読みやすいので、未読の方がいらっしゃったらぜひ読んで欲しいです。

心からおすすめします。

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