第4話好きな人4
希はあっという間にもらしいためを作り終わり今はご飯を食べている。
「ねぇお兄ちゃんなんてそんなにそわそわしてるの?」
そんなに見て分かるほどそわそわしてるのか。でも仕方ないよな、始めて告白されるんだし。世のモテ男どもはこんな気分なのだろうか?
いやしないかモテ男は慣れてるしまたかって感じだろう。これはモテない男と特有の症状だな。
「特になにもないぞ」
「ふーんお兄ちゃんの返事は分かっているけどちゃんと家まで送るんだよ」
希は少し悲しそうな顔をした後に真面目な顔つきになり言った。何でばれてんだよ。うちの妹が勘がよすぎる件についてっていうラノベのタイトルぽくなったな。
希は観察眼が昔から鋭い。希は昔から観察眼が鋭くて相手のやってほしいと思っていることを先読みして行動する。それでなんにんもの男を手玉にとってきた。それで一回いじめられたが、上品なお嬢様みたいになり同姓まで手中に収めた。本当に非の打ち所がない。そしていろんなはとの理想像を汲み取った結果今の感じになった、
話がずれたな。返事はもちろんOKだ。だって鮎なに頭もよくて美少女だし、優しいし。笑顔か最高だ。それに頑固なところも可愛い。付き合わない方がおかしいだろ?
「返事はもう決めてある。ていうか希こそ告白されて真面目に考えたことはあるのか?告白かなりされているだろう」
希もかなりの美少女だ。たまに女子からも告白を受ける。まぁ可憐ほどの美少女ではないが。
「私は真剣に考えたことないよ。好きな人いるし、しゃべったことない人にも告白されるんだよ」
いや希は真剣に考えてないのかよ。一目惚れが多いんだろうな。それに好きな人って誰だ?俺がその性格の悪さを暴いてやる。俺の観察眼を屈指すればすぐに分かる。俺は希ほどではないがそれなりのイケメンだと自負している。まぁ地味な雰囲気だからそうは見えないだろうが。だから一目惚れもされたことがない。
「でもモテる人っていいよな。いろんな人から選べるんだろう?」
すると希は遠くをみながら影のある笑顔をしてた。
「本当に好かれたい人に好かれなきゃ意味ないよ」
希の好きな人が希のことを好きじゃないなんてそんなことあるんだな。もし両思いでも審査をして認めるかどうか決めるが。千葉のシスコン度をなめるなよ。あと好きな人はつれてこい希にふさわしいかどうか決めてやる。大体の奴は落ちるが。
「まぁそうだな。本当に好かれたい奴に好かれなきゃ意味ないよな」
「私は頑張っています。お兄様私にアイスを買ってきてくれませんか?」
いきなり上品な雰囲気になりさっと近づいて目をうるうるしながら上目使いで頼んできた。お嬢様プラスあざとさは最強のコンビかよ。これ分かってやってるんだからたちが悪い。こうやれば俺が断らないことも知っているはずだ。
「チョコの何かしらのアイス買ってくるわ」
「ありがとうお兄ちゃん」
弾けるような笑顔で希は感謝をした。思ったんだが、お嬢様モードとの切り替え早くないか?電源のように早いぞ。雰囲気まで切り替えられるなんて芸能界にもあんまりいないだろう。
10分ぐらい経ってご飯を食べ終わったので、俺は自分のと希の皿をお盆に乗せて、お湯で洗った。
あと30分ぐらいあるな。だけど落ち着かないからもう家を出るか。
「もう家を出るぞ。結果は楽しみに待っているといい」
他人の告白の何が楽しみなのか俺も分からないがそう言っていた。俺はドアを開けて、公園に向かって歩き始めた。この公園は地元の人が花見をする地域の憩いの場である。
今は桜が散って一ヶ月近く経った。時の流れとは早いものだ。あっという間に受験が始まるんだからな。まだ時間があるので俺はユニゾンエアーをやり始めた。るんが最高に可愛い。特に踊ってるときの表情が多彩でいいな。
しばらく経つと、肩を叩かれた。叩かれた方をみると、白いワンピースを上品に着こなし靴は白のヒールで麦わら帽子を被った女神がそこにいた。この服装はマジで天使。男と遊んだことないと噂で聞いたことがあるから、これをみれるのは俺だけだ。優越感を感じる、
「望くんお待たせ待ったかな?」
「ぜ、全然まってないひょよ」
見惚れすぎて噛んでしまった。シャベルがあるなら穴を掘って埋まりたい。幼馴染みで出掛けたことはあるが、ここまでの服装はみたことがないんだよな。大体おしゃれでも黒のパンツに会わせた服装が多いからな。告白をするから気合いをいれてらのだろうか?
「ウフフ望くん噛んだね」
そう優しく笑いながら上品によっこらしょと言ってベンチに腰かけた。上品なのによこらっしょはおっさん臭いな。まぁ可憐の口癖みたいなものだ。俺を正面からみると真剣な表情になった。俺はそれを感じいよいよ告白かと身構えた。
「話っていうのはね」
俺は強い意思を持ったその瞳に吸い込ませそうになった。それだけ魅力があるってことだ。
「私額田君が好きなの、だから比較的に仲がいい望くんに付き合うための協力をしてほしいの。ダメかな?」
上目遣いで可愛いはずなのにそれを感じないほどの衝撃を受けた。そした俺は天を見た。星空は見えずどんよりと曇っていた。まるで俺の心情を表しているようだった。
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