第7話ナンパするなら覚悟しておけ
するとチャラい大学生ぐらいの男の声が聞こえた。
「ねえねえどこの学校に通っているの?俺はね法音大学に通ってるんだよ。すごいでしょ。だからエリートの俺とどっか行こうよ」
法音大学ぐらいだったらうちの中間層が行っている大学だぞ。それをエリート(笑)とか可笑しいだろう。というかただの大学生なら東大でもエリートじゃないだろ。就職してから言えよ。後大学名でナンパが成功するのは高学歴に憧れてる人と高学歴をアクセサリーとしか思ってないやつぐらいだぞ。まぁ突っ込むのはこの辺にして、助けるか。
「すみません希は俺の彼女なんで、他当たって貰えますか?」
なんか希がほほに手を当てながらくねくねして彼女とか言ってるが無視だ。今気にしても仕方ないしな。こっちの対応に力をいれないとな。
「なんだ冴えない彼氏だな。こんなのより俺の方が楽しめるぜ」
そう言って下劣な笑みを浮かべながら、希を舌なめづりしてみていた。ヤるのが目的か。酔っぱらってそうだし、その勢いで未成年関係なくナンパしてる感じか。
「冴えない彼氏ですけど、彼氏なんで彼女を守る権利があるんですよ」
すると男は怒気をこもらせた。
「なに俺達が襲うっていいたいのか?」
「襲う予定ですよね。とりあえず引け」
俺は目を腐らせて、言葉に言霊を入れて言った。すると男は一瞬汗を垂らしたが、俺のことを見て、余裕そうな笑みを浮かべて殴りかかってきた。
俺はそれをあえて受けると、希は俺をみて顔面蒼白になっていた。まぁ大丈夫だぞ受け身は取ったしな。
俺は地面に転がりながらも予想通りと思いほくそ笑んだ。証拠はバッチし取れたからな。これで俺の勝ちだ。俺はゆっくりと立ち上がった。
「動画を撮らしていただきました。これを大学と警察に送ったらあなたはどうなるんでしょうねぇー。退学逮捕ですかねぇー」
まぁ大学は知らんから警察に任せるが。男は口をパクパクとして焦ったようにどっか走り去っていった。どうやら酔いは覚めたようだな。
「なかなか痛かったな」
「お兄ちゃん小学校の時もそうだけどもっと自分を大切にして」
希は悲しみを除かせた顔で俺の殴られた頬を撫でてくる。端正な顔が近くにあって少しどぎまぎした。
「大丈夫だ。どうしようもないことがない限りこんなことはしないからな」
それから家に帰って寝た。多少の痛みを伴いながら。
俺は朝起きると、パソコンで昨日のカメラで撮った映像を確認して、しっかり撮れてることをチェックした。これを今日辺り警察に持っていくか。
俺は階段を降りて、洗面台に向かう途中希が朝御飯を作っていたので、俺はおはようと言って、あくびをしながら洗面台で顔を洗った。
「お兄ちゃん今日のお弁当は朝と被るものが多いけどいい?」
料理をさらに盛りながら言った。今ので分かると降り希は俺の弁当を作っている二つも一つも変わらないから作るよと言って作って貰っているが、毎日は大変だろうから週3日作って貰っている。後の二日は売店で買っている。希もその日は作っていない。ちなみに俺がよく買っているものは焼きそばだ。この情報いるかね。いや要らないな。モデルほどのイケメンじゃない俺の情報なんて、自分で言っていて悲しくなってきた。
「いいぞ、希の料理は美味しいから残り物でもいくらでも美味しく食べれる」
すると希は笑みを浮かべてた。
「お兄ちゃんそれは言いすぎだよ。でもありがとう」
そういって希はお弁当におかずを詰めていった。希の耳は少し赤くなっていて可愛かった。希がこんなに可愛く感じるのは昨日のお陰だろうか。
「お兄ちゃんボーとしてないでご飯運んで」
お盆をしゃもじてさして、早く持っていってという雰囲気をだしていた。俺はお盆を持って奥の部屋のテーブルに置き、ゆっくりと腰を下ろして正座で待っていた。椅子じゃないときは母親に正座をしなさいと教えてもらったことだ。正座をすると背筋が延びていいらしい母親の持論だけど。
俺は別に背骨が曲がってもいいんだが。だが背骨を曲げると、希にまで注意されるようのなった。己れ母娘め、いづれ俺がなにか注意してやる。今のところ上品すぎてないがな。だがどこかはあらはすだ。覚えていやがれ。
なんかすぐにやられる敵キャラみたいなことを言っているな。脇キャラにもなれないなんてなにそれ悲しい。せめて主人公のともだとぐらいのポディションでいさせて欲しい。
少し経つと、希がご飯を二つ持ってきて、俺の横に座った。え?なんで横に座るんだ?対面空いてるよ?あれか俺の顔を見ながら食べたくないとかいう気分なのか?お兄ちゃん悲しいぞ。冗談はさておき、なんで横に座ったか聞いてみるか。
「なんで希隣に座ったんだ?」
「お兄ちゃんが朝起きたとき悲しそうな顔をしてたからあーんして幸福を満たして上げようと思って」
俺相当引きずっているみたいだな。まぁ好きな人が別な人を好きだったら吐露してもすぐには切り替えられないよな。
それと妹にあーんとか羞恥プレーなんだが。朝からとんでもないことを言ってるよこの妹。だが羞恥プレーでも人生にあるかないかののイベントだ。喜んでその提案に乗っかろう。
俺は希の頭を撫でながら優しい声で言った。俺が体を張るのは希と可憐だけだ。
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