左手のための悪手

作者 竹原穂

穏やかで優しい叔父さんの、触れてはいけない秘密の一面を覗き見る

  • ★★★ Excellent!!!

怪異や因習の逸話を専門にするフリーライターの叔父さんと、その運転手をする僕の物語。
叔父さんの仕事について回るうち、彼に対する村の人々の冷たい態度が気になり始め——

兎にも角にも、叔父さんが謎めいていて非常に魅力的です。
お話はまだ中盤でしょうが、現段階で既に叔父さんのせいで私の情緒がおかしいので、理性を失う前にレビューしました。

僕から見た、腰が低くていつも優しい、大事な家族としての彼。
村の人から聞いた、【生人剥】という儀式の犠牲者であり【否穢多】として忌避される存在である彼。
彼の元カノから聞いた、意外と性的に奔放であるらしい?彼。
どれもこれも違う一面で、叔父さんが本当はどんな人なのか、すごく興味を引かれます。
これで敬語キャラなのが、100点満点中5万点です。すごく好きです。

村の悍ましい儀式や人々の雰囲気の薄暗さに、リアリティがあります。
一方で文章そのものが非常に洗練されており、特に会話のテンポが軽妙でユーモアもあるため、さくさく読み進められます。

【否穢多】とは何なのか。
僕の周りで何が起きようとしているのか。
叔父さんは何をしようとしているのか。
ものすごく気になります。めちゃくちゃ面白いです。
毎回の更新を心待ちにしています。もっとたくさんの人に読まれますように!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

その他のおすすめレビュー

陽澄すずめさんの他のおすすめレビュー 1,237