傀儡の国に流れるのは人民の血か?腐った資本か?

 原爆が落ちず、日本人を皆殺しにするオリンピック作戦やコロネット作戦も実行されなかった日本。そんな感じで悲壮感あふれる話しではないので読むのに躊躇している方は安心してください。
 朝鮮半島が赤化しているので中国も毛沢東の共産党が勝ったのかな?天皇の処刑を求めた国民党(台湾)ではないようなので皇室も無事みたいです。愛国者の方ご安心ください。
 面白いと思ったのはベリヤが書記長になっていたことかな。北海道あたりベリヤ像まみれになってたりしたら個人的に笑えますね。あと満州の阿片が余ってるのか有名飲料があんな名称に変わってたのも面白かったですね。
 舞台の雰囲気としては、まだ2話目だからか思想信条が強制されてる様ではなく、返還前の香港のような感じで、映画だと日活の無国籍映画や岩井俊二のスワロウテイルみたいな感じです。最近の漫画やアニメだとBLACK LAGOONかな。
 ええ、そうです。例に挙げている作品からわかるように、ガンアクション多めの作品です。出てくる銃器が古いせいか、望月三起也や東本昌平なんかの絵が思い浮かびます。
 とにかく60~70年代のガンアクションが好きな方には絶対オススメの作品です。
 アクション描写は良いけど、一つだけ難点があってアメリカ人らしき登場人物が相手をカタカナの蔑称だけで呼びつつ、更にチンピラも出てくるので誰だかわかりずらく、そこだけが読み辛かった。
 次章の主人公のアクション部分は、とてもテンポ良く読めたのに。カタカナに弱いのは年のせいか?

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