第10話 悔やまれる若者たちへ
拝啓
恋にプライバシーも何も無いと勘違いしている若者たちへ。今宵の空はそんな君たちを理解しようと必死になっていますが、その事に気がついているでしょうか?
苦い錠剤を粉々にして、甘い飲料水で飲んだとしても、口の中に残る後味が後を引いている様に、月は満ち欠けしているのです。その事さえも知らずに、お気楽な日々を歩むなんて、愚の骨頂。太陽が沈む前に家へ帰る事をおすすめします。
きっと、あなた達は怖いもの知らずに見えて、実は悲しい鳥の集団行動のように、一人一人はとても弱いと思いました。群れる事により、自分が弱い事を悟られないように、仮面を付けているだけなのです。
嘘と本当の間で揺らめいている今日の天気ですが、そんなあなた達へ朗報です。悲しみに沈んでいた船が引き上げられたそうで、沈んだ理由が解明されたそうです。原因は孤独でした。これで枕を高くして眠れそうですね。
個人的には、あなた達はもっとハキハキとし、夢を諦めずに生き抜いてもらいたいと切に思います。泣きたい時は泣いても良いし、寂しい時は身を寄せ合うのも良いでしょう。今だから出来る事があるはずです。健闘を祈ります。
敬具
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