第8話 希望を背負う鳩たちへ
拝啓
白く伸びた雲が体を締め付けて、まるでファンタジーな世界が今日続きますが、いかがお過ごしでしょうか。
私と言えば、相も変わらず空を仰いでは、零れ落ちてくる雫を捕まえて、自身の価値観を調べる日々が続いています。
危険な橋を渡り、曖昧な問題を提示しては涙を流し、潔白を証明しようとする輩が、最近は増えた気がします。顔を隠すことが当たり前になった気持ちで、人は何を見て何を感じるのでしょうか。
あなた達は、どこまでも自由で、どこまでも飛んでいけますが、勝手な人の妄想を押し付けられ、行き止まりの空に何を見ていますか?きっと人々の考えなど知った事はなく、とりあえず今日を生き残る事に必死なのでしょう。でも大丈夫。それが正解です。
クルクルと目を回して、グルグルとステップを踏みながら、パタパタと羽ばたいていけば、なるようになるのです。それは人も同じことでしょう。
これから長い冬に突入しますが、気長に平和が訪れる事をお楽しみにしていて下さい。
お身体にはお気を付けて。
敬具
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