こんな神に会いたかった。圧倒的な文才で紡がれる、神と人との未知なる物語
- ★★★ Excellent!!!
圧倒的な世界観に、固唾を呑みながら読み進めていました。
ホラーが苦手な私ですが、どうしてもこの作品は読んでみたかった。
未知と畏怖、人の手に負えるはずもない神に出会い、何を感じるのか。
神とはそもそも、人智を越えた存在だから神と呼ばれるのだ。
神たる所以が見たい。
神に翻弄される人々が、神とはこうであったと感じられる物語が読んでみたい。
恐る恐る開いた1ページ目にして、もう引き込まれていました。
登場人物の魅力もさる事ながら、何より神の存在感が本当に凄い。
突然現れて驚かされると言うよりは、じわじわと背筋を登ってくるような感覚。
気づけば、神の領域にいた。
手のひらの上に立ち、いつ握り潰されるかも分からない恐怖と、未知の体験に怯えている。
そんな得体の知れない世界を、読むだけで味わえるのだ。
これだから、本を読むのはやめられない。
世界観を鮮明に思い起こさせる文章力。
そして、確かな描写には脱帽させられました。
本当に素晴らしい物語です。
ホラーが苦手な私でしたが、読み始めた途端、不可思議な世界の中に取り込まれて、もう戻れなくなっていました。
まるで、心が神隠しにあったかのよう。
こんなに怖かったと面白かったを両立して感じられる作品があったなんて……。
間違いなく秀作です。
既に有名かもしれませんが、まだの方はぜひ読んでみてください。
引き続き、作者さまのご活躍を心から応援しております。