あとあじ後味

 エキセントリックな作品も良いが、たまにはこうした手堅い作品を読みたくなる。
 車に疎く、バイクにはもっと疎い私でも本作は楽しく読めた。なにより素朴な情景描写が良い。
 一つ屋根の下にいれば、必ずしもいいことづくめではないだろう。問題はその解決だ。喧嘩しても心は通じあったままの二人が、「赤いきつね」と「緑のたねき」でうまく仲直りする様子が楽しめる。
 詳細本作。