概要
小さな願いを抱き、またひとつの時を終える。
永遠に変わらないなんてことは、きっとありえない。
でも、変わってほしくないものがある。
だからずっとこのままこの時が、これからもまだ続きますようにと――ただそれだけを願って。
*このお話はフィクションです。
*「赤いきつね」「緑のたぬき」幸せしみるショートストーリーコンテスト応募作
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!企画入賞レビュー「まさに幸せしみる」
良い作品は読んでいる最中に「これが入賞だな」と判るものです。
そして、この作品が正しくそれでした。
シアワセには賞味期限というものがあってどうやっても永遠には続かないもの。そして幸福な人生を過ごしてい・る家族はきちんとそれを把握しているものなのです。だから……彼らはほんの一瞬であろうと「共に過ごせる時間」を無駄にはしません。それがたとえカップ麺を作る僅かな時間であろうとも。
たった五分の間に描かれる家族の温かい団欒風景。これこそ日本から失われつつある原風景と言えるでしょう。願わくばこの文化が失われることなく受け継がれて欲しいものです。
さらに言えば、舞台を冬の雪国に設定したとこ…続きを読む