3部構成のドラマ風CMを見たような

 ご家庭の味、ご当地の味、ソウルフードというのはおそらく誰にでもあり何かしらのエピソードがあるものだろう。
 だからこそ忘れがたい。
 そんなカップ即席麺の、東西の味に言及しているのも、心憎い内容だ。

 いい話と悪い話からの二段オチからくるラストに、出来たての蓋を開けたような、ほっこりとした匂いと充分にしみた幸せを味わわせてもらえる。

 例えばそう、東京編とお土産編と現代編の、3部構成のドラマ風CMを見たような読後感だった。