「でも星って『見る』だけじゃない?」その言葉に込められた想いは——。

 もうタイトルの素晴らしさに尽きるのですが、冴子さんの言葉の一つ一つ、そして主人公の「ぼく」が冴子さんに向ける想いが、静かなのにすごく沁み通るように伝わってきます。

 星を「見る」ではなく「触る」と表した言葉の意味と、目に浮かぶような二人の親密で、それでも遠い距離感。

 切ないのに温かい、とても素敵なお話でした。