概要
近代英国風の異世界。恋愛や結婚に否定的な家庭教師ナオミは、ある日、教え子の屋敷でちょっとした事故から意識を失ってしまう。運良く大事に至らず、無事目覚めたけれど、二度と顔を合わせたくない人物こと青年紳士ルードとの再会がナオミを待っていた。
出会った当初、褪めた目つきと皮肉げな物言いだった彼は、ナオミが咄嗟に取ったある行動を目にした途端、態度が一変。急にナオミを「姫」呼ばわりし、前世自分たちは恋人同士だったと妄言を吐き始めたのだ!
ふたりの攻防戦はやがて家を巻き込み、更には互いが抱える出自の問題をも浮き彫りにしていく。最終的な勝負の行方はいかに。
※性描写タグは匂わせ程度ですが、番外編でそれらしき描写が出てくるので念のため。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!ナオミ・ガーランドは自立したい
恋愛や結婚に夢を持たないナオミ。
仮面舞踏会で青年に声をかけられた彼女は、とあることをして距離を取ろうとする。
が、彼女の目論見に反し青年はこう言った。
「そっくりだ。さっきの行動も今の言葉も、記憶に違わずそっくりだ……!」
青年が言うには、ナオミは前世では「姫騎士」で、自分はその護衛兼恋人だった……らしい。
この怪しすぎる青年の名はルード。――なんと、家庭教師であるナオミの、雇用主の息子だった。
「姫、あの夜会の時と同じことをもう一度言います!僕と結婚してください!!今度こそ姫を守り抜きます!!」
「お断りしますっ!!!!」
とても正気とは思えない理由に、外堀を埋められていくナオミ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!細部まで丁寧に作り込まれた作品です
大変面白かったです!ほとんど一気読みしてしまいました!
主人公のナオミは家庭教師。恋や結婚などには興味なく、将来は田舎でお一人様生活をしようと考えている自立した女性です。
そんな中、強引に参加させられた夜会で出会ったのがイケメン紳士ルードラ。彼はナオミに対して「あなたと僕は前世で姫騎士と護衛の関係であり、恋人同士だった」と告げて猛烈にアタックしてきます。何言ってんだコイツとばかりに冷めた目でかわすナオミですが、なんと家庭教師として出向いた家で彼と再会。ナオミを姫と呼び、溺愛してくるルードにナオミはうんざりですが、共に過ごすうちに少しずつ彼に惹かれ始めていき──?
序盤は熱烈に求婚してくる…続きを読む - ★★★ Excellent!!!父親ではなく息子のほうだった・・・
あらすじから期待して導入に入り、なるほど娘がいるのにそんな熱烈なのか・・・と思ったら息子の方でした。
この親にしてこの息子と言えなくもないですが、息子の様子を見ていくにつれてなるほど・・・と納得できてしまいますw
主人公がとても逞しくうじうじするようなことが一切なく、ハツラツな女性として描かれているため、読み手側としてもとても気持ちよく共感することができます!
また、心理描写がとても巧みに記載してあり、頷きながら読み進めているとあっという間に時間を取られてしまうという素敵な作品でした!
まだ序盤の章を確認しただけなのですが、会話のテンポがとても流暢であり、これからの展開に期待してのレビュ…続きを読む