星屑のキミ -The Story of the Stardust Guardian-

【短編小説】
◇きっと、ずっと…　僕はキミを知っていた。◇

家の事情で祖父の家に引っ越した僕は、
村はずれの森にある小さな湖のほとりで、
"僕と同じ名前を持つ不思議な女の子"に出会った。

「生きている間に知ることのできることは、
　ほんの少しのことなのよ。きっと」

　僕はもう、死んでるのと変わらないよ。

「ねえ、もしかして、僕はキミにどこかで会ったことがある？」

「そうでもないわ、アナタには見えていなかったから」

　キミはあの湖のほとりで、今も、微笑んでいてくれるかな……。

◇◇◇◇◇◇◇ 　　


彼女はあの日、湖から家までの帰り道、ずっと僕の隣にいてくれた。
僕と彼女の間には三十センチ《one foot》ほどの距離があった。

【宇宙（ソラ）を見上げたくなる小さな夏の物語】