概要
流行り病で家族を亡くした一匹狼の成長物語
「おじいちゃん。あのオオカミはどうしてひとりぼっちでいるの? 家族はいないの? とうさんやかあさん、おじいちゃんやおばあちゃん、にいさんやねえさん、弟や妹たちはどこにいるの?」
「決められたナワバリで獲物をとって、群れで暮らしていくオオカミの世界にはきびしい掟があるのじゃ。群れにリーダーは1頭のみ。それ以外の男のオオカミは、大人になると群れを離れて旅に出る。新しい群れをつくるか、一生ひとりで生きて行くか、つらい二択を迫られるのじゃ……」
幼いテツたちに一匹狼の掟を教えてくれたのはおじいちゃんだった。
「決められたナワバリで獲物をとって、群れで暮らしていくオオカミの世界にはきびしい掟があるのじゃ。群れにリーダーは1頭のみ。それ以外の男のオオカミは、大人になると群れを離れて旅に出る。新しい群れをつくるか、一生ひとりで生きて行くか、つらい二択を迫られるのじゃ……」
幼いテツたちに一匹狼の掟を教えてくれたのはおじいちゃんだった。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!You're Lone Wolf or Wolf of Wolves?
ニホンオオカミという種が、かつてこの国には存在していた――と伝えられています。
しかし、その種は明治の頃に絶滅し、その結果、生態系に狂いが生じ、再導入の話も出ていると聞きます。
そんな話はさておき――
ではこの国に狼がいたとして、どんな暮らしをしているのか、どんな人生(狼生?)を過ごしているのか――そこを描いているのがこの作品です。
狼にまつわる言い伝え、自然生態系との関係、狼同士の関わり等々、優しい語り口で読む者に伝えてくれて、それらがスッと心の中に入ってきます。
主役のテツのこれからがどうなるのかという物語としても面白く、注目の逸品だと思います。
ぜひ、ご一読を。