概要
昭和二十五年夏。男は男と出会った。
偶数は丁、奇数は半。出る確率は純粋に二分の一である。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!背筋が薄ら寒くなるほどの静かな迫力
亡くなった祖父の日記という体裁で綴られた、とある奇妙な博徒の物語。
現代ファンタジー、あるいは「少し不思議な要素の出てくる現代ドラマ」的なお話です。
見た目からして明らかに尋常ではない、賭博場でひたすら勝ち続ける不審な男。戦後まもない時期という時代設定もあり、あるいは本当にあった出来事であるかのような、何か鮮烈な迫力のようなものに満ち満ちたお話でした。
ゴリゴリ読まされちゃうというか、もう作中の出来事から目が離せない……。
タイトルが好きです。もっと言うなら、読み終えて初めてわかるタイトルの直球ぶりというか、「この物語を通じて語られていること」そのものの魅力がもう最高でした。
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