1歳から始まりいずれ終わる異世界生活

パソコン作業に疲れ外に出たのが丑三つ時。
赤い自販機の前で空を見上げると不自然な空の割れ目から白い手が伸びてきては人を攫っている光景を目の当たりにした。
白い手が体を掴んで気付けばそこは異世界
しかも体は1歳児へと変わっている。
知らない常識、新たな世界。
獣部位を備えた獣人種、魔法適性が高く耳の長いエルフ、背が小さくガタイの良い手先が器用なドワーフ、虫のような羽が生えた小さな妖精種など知らない種族。
手から突如氷の花を咲かせる種の無いマジック、魔法が当たり前に使われる不思議な世界。
知らない事だらけで彼の歩は遅く、多くを語らない。だが、何時も決して止まらない。