思い出となる前に　　

小学生の頃、大好きだった兄を亡くした涼太。彼はここ数年意味もなく、世の中に対して常に反抗的になっていた。そんな時、彼は暴力事件を起こし警察に捕まってしまうのだ。父親から「全寮制」の高校へ行けと宣言され、それを聞いた母親が極端な反応を見せたことから・・・
「明日からひと月、毎日１時間だけ、同じ場所にずっとい続けること」
約束さえ全うすれば、彼は全寮制へは行かなくてよい、と言われ・・・
そんなひと月を過ごした結果、彼はある少女と運命的な出会いをする。
そして少女はある日、
「高尾山に登って、富士山が見たいの・・・」と声にして、己の運命を語り始めるのだった。