「生きるのがツライ」という人に差し出すべきは「死」なのか。それとも…?

自死を選択する権利が認められた時代。生きづらさを抱え、主人公はある選択をするが……
という流れから始まるお話ですが、読んだ後しばらく考えさせられました。

功利主義と能力主義が跋扈し、人がモノ化され、YouTuberが人命軽視発言をし……人々の認識において命が軽くなりつつあるこの時代に、最も必要なのはその流れに対抗するカウンター的な作品です。

「生きるのがツライ」という人に差し出すべきは「死」ではなく、「生きるのが楽になるような力添え」である――
そんな人としての原点を思い出させ、ヒューマニズムの原点に立ち返らせるメッセージ性が、この作品にはあると思いました。

3000字弱の、短い作品です。
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