テニスの小説ってどんな表現になるんだろ?と思い読んでみました。

私はテニスの知識が全くなくて、そもそものスポーツ系をあまり読まないのですが、

テニスがブームになった近未来の日本という設定で、作品の舞台のテニスのレベルがどんなものかを感じる表現などを感じる設定があり、魅力的に感じた要素もその辺が中心でした。

作品の導入に触れると、

一度テニスでの挫折をあじわうのですが、そのきっかけは一緒にテニスをしていた幼馴染。

テニスの才能をどんどんと伸ばし、一緒にテニスをするほど実力が広がることに劣等感を感じていたのもの、また隣にたてるようにと決心して、テニスを再開──

といった感じなのですが、作品のアクセントになる要素として、主人公が手にした、現実世界で存在したテニスの偉人達の技や身体能力を一時的に再現する力があって、

ここで思うのが、主人公だけ異能を使えるのはフェアじゃないのでは?という点。

でも、この作品では、その能力を用いても対等に張り合うライバル選手やさらにその先の存在にある幼馴染がいるからこそ、一筋縄では行かないシビアな世界観だからこその試合が引き立つのかなと思いました。

能力には『使っとけば勝ち 』といった事態にならないよう、使った分の反動があって、ここぞの時使いたいという、作品ならではの考えなどが見えて、

登場人物の過去や能力スポーツバトル以外の要素の、作品の作り込み部分に魅力を感じたので私は✩3を送らせて頂きました。

魅力的や熱量を感じる作品なので、ぜひ一読をご検討下さい♪

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