軽妙なる名探偵猫の歩み

割烹料理店に住む猫のサイモンは、店の鰹節を盗んだ疑いを店主の妻からかけられてしまう。その濡れ衣を晴らすべく、野良猫の名探偵、肉三郎が立ち上がるーー。

猫同士のやりとりはアメリカンドラマのような雰囲気。打って変わって割烹屋の夫婦は江戸っ子気質満載の掛け合いを演じてくれます。と書くとなんだかアンバランスな気がしますが、この作品ではそれらがうまく混ざり合って非常にコミカルでポップな空気を醸し出しています。
そう言えば猫たちの名前も、肉三郎とサイモン。これも和風と欧米風のコンビですね。(サイモンはホックのサイモン・アーク、肉三郎は古畑任三郎,あるいはハック繋がりで怪盗ニックからでしょうか?)
ミステリ自体は非常にシンプルで、尺も短いのですいすい読了することができます。隙間時間の読書などにもおすすめです。