概要
吉祥寺に住む天狗が、女子高生の命を救おうとする話
17才の秋のこと、生きる理由がわからなくなった私は、廃アパートの屋上から飛び降り自殺をしようとしていた。
私の目の前に、奇妙な二人組が現れる。
一人は、着流しを纏ったうさんくさい風貌の男と、もう一人は、魔女みたいな恰好をした小さな女の子。
彼らは唐突に自己紹介を始める。
「僕はこの街、吉祥寺に住んでいる天狗だ。隣の彼女は、魔女の皮を被ってはいるが、曰く死神らしい」
なんだこいつら、明らかにやばい人たちじゃないか。
私が彼らに対して警戒心を抱くのは必然であり、
しかし次の台詞に、私は驚愕を隠せない。
「僕は、キミの命を救いにきた」
えっ、
なんでこの人、私が死のうとしているって、知っているんだろう――
―――――――――――――――――――――――――
自殺志願の女子高生と、吉祥寺
私の目の前に、奇妙な二人組が現れる。
一人は、着流しを纏ったうさんくさい風貌の男と、もう一人は、魔女みたいな恰好をした小さな女の子。
彼らは唐突に自己紹介を始める。
「僕はこの街、吉祥寺に住んでいる天狗だ。隣の彼女は、魔女の皮を被ってはいるが、曰く死神らしい」
なんだこいつら、明らかにやばい人たちじゃないか。
私が彼らに対して警戒心を抱くのは必然であり、
しかし次の台詞に、私は驚愕を隠せない。
「僕は、キミの命を救いにきた」
えっ、
なんでこの人、私が死のうとしているって、知っているんだろう――
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自殺志願の女子高生と、吉祥寺
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!軽妙洒脱
死にたい少女とアヤシイ天狗が出会ったとき、物語は動き出す――いえ、物語はそのずっと前から動き出していたのです。
そして天狗は輪廻の導きに従い、少女を救おうと手を差しのべます。救うというのは、ただ彼女の飛び降り自殺を阻止するだけでは果たせません。
いじめや自殺といった重いテーマを抱えた物語……と思いきや。なんでキミたち、ラーメン食ってんの!?
洒脱な文体の中に醸される、天狗様のそこはかとない胡散臭さ。お隣の自称死神様は、ロリで大食いって……めっちゃツボるやん。
ビシッとフォーマルに着込んだときは、どこか遊びを加えてヌケ感を出しましょう!みたいな、ファッションセンスの光る作品です。
まあ、天…続きを読む