貧血気味な吸血鬼姫と熱血気味な王子様のお話

　ここデイナイト王公国には昼と夜二つの顔がある。昼はデイ王国が、夜はナイト公国が支配している。

　昔はいがみ合っていた両国はいつしか和平を結び、その友好の証としてナイト公国の王女はデイ王国に嫁ぐようになっていた。

　吸血鬼の国ナイト公国の第１王女カミラは、デイ王国のアーサーの元に嫁いで来たが、吸血鬼なのに血が大嫌い。「あんなもん吸いたくない。血生臭いし鉄錆臭い」だからいつでも貧血気味。熱血気味のアーサーはしきりに「レバーを食え!　レバーを!」を薦めて来るが「あんな砂っぽくて生臭いもん絶対に食わん」とけんもほろろ。

　そんな二人にカミラの親友であるジャンヌや、他にも濃いメンツが加わってのドタバタコメディをどうぞお楽しみ下さい。