きっと何かに導かれて

無くなった祖母が所有していた、取り壊し予定のアパートの壁に、自由に絵を描く「私」。夕方、通りかかるアイスキャンディー屋のおじさんから、思わぬことを聞いてしまう。
気温は細かく描写した作品のため、物語作品に没頭したような臨場感が味わえます。一人称語りですが、感情的ではない文章のため、こちらが感じ取る余白も多いです。
彼女が、その絵を描いたのは、偶然では何かがあったんじゃないか、そう思わせる、静かに染み入る作品でした。

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