少年兵　四（ナンバーフォー）

中央アジア某所の小国バズメニスタン共和国の紛争地帯にある街カシマール、ここでは誰が始めたのか、なんのために戦うのかすらも分からない内戦が続いていた。
ここで少年兵はもっとも安価な消耗品として扱われている。
密造された小銃と弾薬を持たされて戦場を駆ける子供達。少女スーノもそんな少年兵の一人だった。
最初の一週間を生き延びることが出来る少年兵は半分、一ヶ月生き残ることが出来る者はさらに半分、三ヶ月以上生き残ることが出来る者はほとんどいない。そんな戦場でスーノは一年以上戦い続けてきた。
スーノよりも少し早く配属された双子の少年兵パディーとパディーノ、三人は何度も全滅を経験しながらも生き残ってきた。
しかしある日、国連軍が大規模侵攻作戦を開始。街はあっという間に壊滅し大人のゲリラ兵たちは少年兵を残し…続きを読む