予想外から、期待どおりへ。

 不幸体質の主人公が、サボテンに愚痴を聞かせることでWINWINの関係を築こうとすることから全ては始まります。
 このネガティブなようでポジティブな主人公の発想に代表されるように、物語は明るくコミカルな雰囲気に終始するので、楽しい気持ちでぐいぐい読み進められるのが非情に魅力的。
 サボテンへの愚痴をきっかけに、主人公には「あんなこと」が起こるのですが……最初に読者を襲ってくるのは、「まさかこうくるとは」という驚き、そしてこらえきれない爆笑。そしてその後の展開はいい意味で予想がついてくるため、それ故にかえって、「さあ、次はどうなる?」と、ページをめくる手が止まらなくなります。
 「あんなこと」に対する主人公のツッコミが冴え渡るこの素敵なお話。結末までぜひご堪能ください。

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