概要
自分を見捨てて逃げてくれと頼むアンドロイドと、諦めたくない人間のお話
外宇宙環境調査員である人間のタナカとアンドロイドのノイが乗った探査船が、故障により惑星X-D5に不時着をした。
外殻の修理をするために外に出たノイだったが、スライム型モンスターであるヴィシチェドに丸飲みされてしまう。ほうっておけば溶かされる。だか助ける方法はある。簡単だ。ヴィシチェドの核にアルカリ性の液体弾を撃ち込むだけ。幸いなことに、タナカは銃の扱いが得意だった。
だが惑星X-D5は人間が生身では活動できない環境のうえ、防護服も変調をきたしている。しかもノイは、救出は諦めて構わないだなんて言いだして――
※この作品は第3回日本SF作家クラブの小さな小説コンテストに応募した作品を改稿したものです。コンテストの共通文章から考えたお話となっています。
https://www.pixiv.ne
外殻の修理をするために外に出たノイだったが、スライム型モンスターであるヴィシチェドに丸飲みされてしまう。ほうっておけば溶かされる。だか助ける方法はある。簡単だ。ヴィシチェドの核にアルカリ性の液体弾を撃ち込むだけ。幸いなことに、タナカは銃の扱いが得意だった。
だが惑星X-D5は人間が生身では活動できない環境のうえ、防護服も変調をきたしている。しかもノイは、救出は諦めて構わないだなんて言いだして――
※この作品は第3回日本SF作家クラブの小さな小説コンテストに応募した作品を改稿したものです。コンテストの共通文章から考えたお話となっています。
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おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!アンドロイドの抱える深い葛藤とは?
環境調査の目的でやってきた惑星。
タナカと相棒アンドロイドのノイは、いま危機的な状況にいた。
これは葛藤を抱えるアンドロイドと熱い人間の物語だ。
良かったのはキャラクター描写だ。
きちんとキャラクターに過去を感じられて立体的に見せている点、そして深い葛藤から来るドラマ性が本作の魅力だろう。
さらに置かれているスライム型モンスターにノイが捕まっている危機的状況がストーリーに適度な緊張感を与えている。
アンドロイド法という常識がありながら、ノイを見捨てないタナカ。彼の誰にでも公平で優しい態度は彼の言葉をもっと聞きたいと思わせてくれる、そんな深い魅力がある。
さらにヒューマンドラマ。その熱い…続きを読む - ★★★ Excellent!!!最高の「人間とアンドロイド」バディ、ここにあり!
とある危険な惑星への不時着を余儀なくされた外宇宙環境調査員・タナカとノイ。この惑星に生息するモンスターに捕らえられてしまったアンドロイドのノイを、人間であるタナカが救出しようと奮闘する場面から物語は始まります。
あくまで法に従って人間を優先し、己を見捨てるように笑顔で促すノイと、その「人間を優先するのが当たり前」という常識を良しとせずに頑として拒み、己の身の危険も顧みずに必死でノイを救おうとするタナカ。ノイの合理的な主張にも納得できますが、タナカの非合理的ながら情の深いまっすぐな心にも共感でき、緊迫感のある展開と相まって、読者に強い葛藤を覚えさせます。
果たしてタナカは、残された時…続きを読む